建設業許可申請
建設業許可取得の重要性は年々高まってきています。これまでは特に建設業許可の必要性を感じていなかった下請業者が、急に元請業者や発注者側から建設業許可がないと取引できなくなる・・・といった話もよく聞かれるようになりました。
建設業許可は、建設業法に規定される軽微な建設工事のみを行なう場合は受けなくてよいものとされています。
しかし、新聞やニュースで度々報道される無許可の悪質リフォーム業者の横行などもあり、請負金額にかかわらず発注に際して許可の有無を気にする傾向が顕著となってきました。
もちろん、建設業許可は誰でも受けられるものではありません。建設業許可にはいくつかの許可要件があり、許可要件をすべて満たさなければ建設業許可を取得することはできません。
当サイトでは、建設業許可の基本から申請に至るまで解説しております。
建設業許可サポートでは、ご依頼者の方に代わって、建設業許可に関する書類作成から申請手続きを代行しております。
建設業許可を受ける必要のない方
すべての、建設工事を請け負う者は、建設業の種類(28業種)ごとに、国土交通大臣又は都道府県知事の建設業許可を受けなければなりません。
しかし、以下の軽微な建設工事(小規模工事)のみを請け負う場合は、建設業許可を受けなくとも営業できるものとされています。
建築一式工事
(いずれか) |
件の請負代金が1,500万円未満の工事(消費税込) |
請負代金の額にかかわらず、木造住宅で延べ面積が150u未満の工事(主要構造部が木造で、延べ面積の1/2以上を居住の用に供すもの。) | |
上記以外の工事
|
一件の請負代金が500万円未満の工事(消費税込) |
※「建築一式工事」とは建物の新築・増築など、総合的な企画、指導、調整のもとに建築物を建設する工事をいいます。
※リフォームなどの改修工事は「建築一式工事」には該当しません。
建設業許可の5大要件
E、経営業務管理責任者の要件
E、専任技術者の要件
E、請負契約に関して誠実性を有していること
E、財産的基礎の要件
E、欠格要件に該当しないこと
1、経営業務管理責任者の要件
経営業務管理責任者は以下の@またはAの方が対象となります。
@申請者が法人の場合・・・株式会社・特例有限会社・合同会社等の常勤の取締役、有限責任社員等であること。
A申請者が個人の場合・・・事業主本人又は支配人登記した支配人であること。
さらに@Aに該当する方が、以下の要件に該当する必要があります。
「一般」と「特定」で要件は特に変わりません。
A |
許可を受けようとする建設業に関して、5年以上経営業務の管理責任者(法人役員、個人事業主、令第3条に規定する使用人(※)としての経験があること。 |
B |
許可を受けようとする業種以外の建設業に関して、7年以上経営業務の管理責任者としての経験があること。 |
C |
許可を受けようとする建設業に関して、7年以上経営業務を補佐※した経験があること。 |
(添付書類)
・登記事項証明書、健康保険者証、年金記録等
※平成20年4月より新たな添付書類として、登記されていないことの証明書及び身分証明書の添付が必要になりましたので注意が必要です。
2、専任技術者の要件
見積、入札、請負契約締結等の建設業に関する営業が行われる営業所ごとに、許可を受けようとする建設業に関して、以下のいずれかの要件に該当する常勤の専任技術者が必要となります。
なお、「一般」と「特定」許可によって少し要件が異なっています。
「一般」許可 |
「特定」許可 |
||
@ |
大学(高専・旧専門学校含む)指定学科卒業後3年以上、高校(旧実業高校含む)指定学科卒業後5年以上の許可を受けようとする業種の実務経験がある者 |
@ |
許可を受けようとする業種に関して、国土交通大臣が定めた試験に合格した者 |
A |
学歴・資格を問わず、10年以上の許可を受けようとする業種の実務経験がある者 |
A |
「一般」の@〜Bのいずれかに該当し、かつ元請として4,500万円以上の工事について、2年以上指導監督的な実務経験がある者 |
B |
許可を受けようとする業種に関して、技術検定・技能検定等の資格がある者 | B |
国土交通大臣が上記@Aと同等以上の能力を有すると認めた者 |
C |
指定建設業(土木・建築・管・鋼構造物・舗装・電気・造園工事業の7業種)については、上記@またはBに該当する者であること |
3、請負契約に関して誠実性を有していること
当然のことではありますが、許可を受けようとする者が、請負契約に関して不正または不誠実な行為をするおそれが明らかでないことが必要です。
4、財産的基礎の要件
許可を受けようとする者が、以下の請負契約を履行するのに必要な財産的基礎または金銭的信用を有していいることが必要です。
「一般」許可 |
「特定」許可 |
|
いずれかに該当
|
全てに該当
|
|
@ |
自己資本が500万円以上あること。 |
欠損の額が資本金の20%を超えないこと。 |
A |
500万円以上の資金調達能力のあること。 ※金融機関発行の500万円以上の預金残高証明書等 | 流動比率が75%以上であること。 |
B |
更新の場合は、直前5年間許可を受けて継続して営業した実績のあること | 資本金が2,000万円以上、かつ、自己資本額が4,000万円以上あること。 |
5、欠格要件に該当しないこと
@ |
許可申請書または添付書類等に重要な事項について虚偽の記載があるとき。 |
A |
許可を受けようとする者が以下のいずれかの要件に該当するとき。 |
成年被後見人、被保佐人、破産者で復権を得ない者。 | |
不正の手段で許可を受けたこと等によりその許可を取り消されて5年を経過しない者。 | |
許可の取り消しを避けるために廃業の届出をしてから5年を経過しない者。 | |
建設工事を適切に施工しなかった為に公衆に危害を及ぼしたとき。または危害を及ぼすおそれが大であるとき。 | |
請負契約に関し不誠実な行為をしたこと等により営業の停止を命ぜられその停止の期間が経過しない者。 | |
禁錮以上の刑に処せられその刑の執行を終わり、またはその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者。 | |
建設業法、建築基準法等に違反したことにより罰金刑に処せられ、刑の執行を受けなくなった日から5年を経過しない者。 |